ライブコマースをするメリットとは？販売の際の注意点や成功ポイントも解説

ライブ配信とECサイトを組み合わせた新たなEコマース(電子商取引)として注目されている「ライブコマース」。中国市場の活況を受け、日本でも販売手法の新たな選択肢としてライブコマースへの取り組みが始まっています。

この記事では、ライブコマースがどのような仕組みとなっているのか、その特徴やメリットを紹介します。また、実際にライブコマースを行う際の注意点や成功させるポイントもあわせて解説します。

ライブコマースはライブ配信して視聴者に商品を販売すること

ライブコマースとは、ライブ配信で商品を紹介しながら販売する新しいEコマースの手法です。

視聴者はライブ配信を楽しみつつ、気になった商品の詳細をリアルタイムの配信で見ることができます。疑問に思ったことはコメントで配信者に質問でき、インタラクティブにショッピングを楽しめます。

従来のECサイトと比較すると、ライブコマースは配信を通じて商品の魅力をよりリアルに伝えられる点も強みのひとつです。

例えば、テキストや画像で商品を紹介するECサイトでは、商品の使用感や使い方、作り手の思いが十分に伝わりにくいデメリットがありました。

その点、ライブコマースはリアルタイムの配信で商品を紹介するので、視聴者はより詳しい商品情報を得られます。疑問点や不安な点もその場で確認できるため、購入に繋がりやすい手法です。

ライブコマースは、世界の複数の国で先行して普及しています。日本ではまだ認知度は低いものの、世界市場での活況から注目を集める手法となっています。

どんな商品がライブコマースに向いている？

ライブコマースが一般的な中国では、アパレルやコスメ、家具・インテリア、食品など幅広い商品が販売されています。

特に、ライブコマース利用者は流行に敏感な20代の女性が多いことから、アパレル商品や化粧品などが人気です。販売する商品によって、今後幅広い世代に広がる可能性があります。

事業者がライブコマースで商品を販売するメリット

次に、ライブコマースで商品やサービスを販売する時、どのようなメリットがあるか解説します。

1.短時間で売上を大きく伸ばせる可能性がある

ライブコマースの魅力のひとつは、短期間で大きな売上が見込める点です。視聴者は商品を気に入ればライブ配信中でも購入できます。ライブコマースが先行する中国では、数時間に1億円以上売り上げた事例もあるほどです。

2.体験とともに商品の魅力を伝えられる

ライブコマースでは、配信者は実際に商品を使用しているところを見せたり、たまには冗談を交えたりとエンタメ性を交えながら商品を紹介できます。視聴者としては、ライブ配信をコンテンツとして楽しみながら、商品の詳細を知れるわけです。

近年、消費傾向は「モノ」から「コト」へとシフトしつつあり、体験や経験が重視されるようになっています。ライブコマースは、ライブ配信という体験(コト)と商品の購入(モノ)を一体のものとして提供できるため、時代の流れに合った手法といえるでしょう。

3.視聴者とコミュニケーションがとれる

通常のECサイトでは、リアルタイムで商品について、質問・回答が難しいですが、ライブコマースでは、コメントなどを通じて配信者と視聴者がリアルタイムでコミュニケーションをとれます。

商品の見たい部分があれば「〇〇を見せて」と質問できますし、重さを知りたければ「どれくらいの重さ？」と尋ねることができます。

視聴者にとって、商品の疑問や不安をその場で解消でき、安心して購入できる点は大きなメリットです。

一方、販売する事業者にとっては、視聴者の生の声を聞き取れ、要望や依頼にその場で回答できます。また、視聴者の声をその後の商品開発やライブコマースに活かせる利点があります。

4.配信者による集客効果が見込める

ライブコマースでは配信者が中心となってライブ配信を行うので、配信者による集客効果が見込めるメリットがあります。特に商品やサービスの認知度が低い場合に有効な方法です。

例えば、配信者にインフルエンサーやタレントを起用すれば、その配信者のファンの集客が見込め、売上の増加が期待できます。

5.商品の認知から購買行動まで一度に繋げられる

一般的に、消費者が商品を購入するまでには「商品の認知」「興味」「検索・調査」「購入」という段階を踏むといわれています。ライブコマースの魅力は、このステップを一度のライブ配信でクリアできる可能性がある点です。

例えば、たまたま好きなインフルエンサーが出演しているライブ配信を見た方の場合を考えてみましょう。そこで紹介された商品を見て気に入ったら、疑問に思ったことを配信者に聞いた上で商品を購入できます。この商品を知ってから購入までが直接繋がる点は、ライブコマースの1つのメリットといえます。

ライブコマースで販売する際の注意点・デメリット

ライブコマースはさまざまなメリットがある手法ですが、実施の際には注意したい点もあります。

主な注意点は以下のとおりです。

• 配信者を慎重に選ぶ

• 配信者が商品やサービスをしっかりと理解する

• 誇大広告や肖像権への配慮が必要

• 配信環境や通信環境の準備が必要

ライブコマースでは配信者が大きな役割を果たします。配信者の選定は慎重に行いましょう。配信者の不用意な発言は信用低下に繋がることもあるので、事前に配信者が商品やサービスをしっかりと理解しておくことも重要です。

また、実際の商品よりも著しく優良と錯覚させる行為は「誇大広告」や「優良誤認表示」にあたります。商品を魅力的に見せたいからといって、過剰な表現をすると特定商取引法、景品表示法に抵触する恐れがあるため、注意してください。

そのほか、ライブ配信を屋外で行う場合、周囲の無関係の方が映り込む心配があります。録画配信はあとで編集が可能ですが、ライブ配信はリアルタイムで実施するので編集ができません。肖像権を侵害するリスクがあるため、撮影場所には気をつけましょう。

さらに、ライブ配信では配信環境や通信環境の準備が必要です。こちらは次の章でご紹介します。

ライブコマースを始める際に必要な準備

ライブコマースを始めるには事前の準備が大切です。ここでは、配信・通信環境、配信者、告知の3つの観点から必要な準備を紹介します。

1.配信・通信環境の整備

ライブコマースはスマホ1台からでも始められます。より鮮明な画像や音質を求める場合は、撮影用のカメラや照明、マイクなどの専用機材をそろえると良いでしょう。撮影場所には、自社の店舗やオフィス、レンタルスタジオなどがあります。

なお、ライブ配信中に画像が乱れたり、通信が途切れたりすると、視聴者が離脱してしまう恐れがあります。そのため、安定した通信回線や接続機器の準備が大切です。本番と同じ環境での事前テストもおすすめします。

2.配信者の準備

配信者には、商品を魅力的に伝えるプレゼンテーション力や、視聴者からのコメントを取り上げて的確に回答するスキルが求められます。

ライブ配信に慣れていない自社の社員を起用する場合は、配信のアウトラインや台本、視聴者から予想される質問の回答などを用意しておくと、よりスムーズに進められます。

なお、配信者は自社の社員のほか、外部のタレントやインフルエンサーなどを起用するケースがあります。

自社の社員を起用するメリットは自前の配信者を育成できること、商品やサービスへの理解があることなどです。外部の方を呼ぶ場合、出演の費用がかかりますが、集客効果や売上の増加が期待できます。

3.視聴者を集客するための告知

ライブコマースは多くの視聴者を集めてこそ売上が見込めるため、集客へ向けた告知が大切です。

SNSへの投稿やWeb広告、メールマガジンや自社サイトでの告知など、できる方法はなるべく行うよう心掛けてください。

ライブコマースを成功させるポイント

最後に、ライブコマースを成功させるためのポイントを紹介します。ライブコマースを実施する際の参考にしてください。

1.視聴者が楽しめる配信内容にする

ライブコマースでは臨場感のあるライブ体験を提供して、見ていて楽しいと思ってもらうことが大切です。配信内容を事前に精査し、工夫を行いましょう。商品紹介だけでなく利用者の体験談を伝えるコーナーを設けたり、ゲストを呼んだりする方法もあります。

2.視聴者がスムーズに購入できる工夫をする

ライブコマースでは、ライブ配信で購買意欲が高まった視聴者が、その熱量のままスムーズに商品を購入できる工夫が不可欠です。商品購入でタイムラグが生じると、購買意欲が一度さめてしまい、購買に至らないことも考えられます。

ライブコマースを実施するプラットフォームにより、配信中の購入のしやすさやECサイトへの導入のしやすさには違いがあるので、プラットフォーム選びは慎重に行いましょう。

例えばRakuten DRAGONの場合、同じグループ内にECサイトの楽天市場を持ち、楽天ショッピングチャンネルでのライブコマース実績が豊富です。ライブコマースを始める方におすすめのプラットフォームとなっています。

3.ライブ配信後に分析をする

ライブ配信後は、配信の分析を行いましょう。集まった視聴者数やコメント数、コメントの内容や購入へのコンバージョン数などを集計して、内容を分析します。

分析結果を次の配信者起用や配信の内容、告知方法に反映すれば、次回のライブコマースの指針が得られます。ライブコマースの実施と分析の積み重ねにより、自社内におけるライブコマースのノウハウや経験の蓄積が可能です。

ライブコマースを始めるならRakuten DRAGON

Rakuten DRAGONは、ライブコマースをこれから始める方におすすめのプラットフォームです。国内でも有数のECサイト「楽天市場」からライブ配信への誘導ができ、ライブ配信の画面上では配信者と視聴者のインタラクティブなライブ体験が実現できます。

視聴者はライブ画面のアイコンから紹介されている商品の詳細を見ることができ、そのまま楽天市場での購入が可能です。配信への導入から購入までがスムーズな点はRakuten DRAGONの特徴の1つでしょう。アーカイブ機能があるため、ライブ配信を見逃した視聴者にも対応できます。

また、Rakuten DRAGONでは配信サポートサービスを提供しており、台本作成や配信環境の整備などのサポートが受けられます。初心者の方でもライブコマースを始めやすい点は魅力です。

そのほか、Rakuten DRAGONは効果的なデータ分析が可能で、ライブ配信の分析に役立ちます。ライブコマースを始めるプラットフォームに迷っているのであれば、Rakuten DRAGONを検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

ライブコマースは、ライブ配信で商品を紹介しつつ、配信者と視聴者が双方向でやりとりができる新しいEコマースの手法です。ライブコマースは、中国で先行して普及しており、大きな売上を達成しています。

ライブコマースは、視聴者と配信者がコミュニケーションを持ちつつ商品を紹介できるメリットがあります。視聴者は従来のECサイトではわかりづらい商品の使用感や質感など、より詳細な商品情報を得られるので、購入行動に繋がりやすい手法です。

これからライブコマースを始める方は、ぜひRakuten DRAGONをご検討ください。楽天市場と連動したサービスにより、商品の売上向上に貢献します。