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2023年03月20日
D2CとECの違いとは?メリットやデメリット、活用事例やポイントを解説
D2C EC 違い
消費者(Consumer)へ直接(Direct)に商品を販売するビジネスモデルとして注目を集めている「D2C」。事業者の方にはD2Cという用語を聞いたことのある方もいると思います。
ただし、D2Cがそもそもどのようなもので、これまでのECサイトなどでの商品販売とどのように違うのか、詳しいところまでは把握できていない方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、D2Cの基本的な意味やECとの違い、D2Cのメリットとデメリットを、D2Cを取り入れた事例やおさえておきたいポイントとともに解説します。
目次
D2CとECの違いとは
D2Cとは「Direct to
Consumer」の略称で、生産者や製造者が自分で生産・製造した商品を、自社のECサイトなどで直接消費者に商品を販売するビジネスモデルのことです。
従来、商品を販売する時は小売業者やECプラットフォームなどを経由するのが一般的でした。しかし、近年では自社のECサイトを比較的簡単に構築でき、消費者に直接販売できるようになっています。D2Cは、インターネット技術の発展を最大限に活かしたビジネスモデルと言えるでしょう。
一方、ECとは「electronic
commerce」の略称で、インターネット上での取引全般をさす言葉です。「インターネット上での取引」で考えれば、D2CはECにおける1つのビジネスモデルと言えます。
D2Cと従来のECプラットフォームを利用した販売モデルを比較すると、D2Cは製造から販売まで自社で行う点が大きな違いです。自社のECサイトで直接商品を販売するため、商品の世界観を伝えやすい、購買データを得られやすいなどの特徴があります。
D2Cのメリット
自社の販売モデルにD2Cを取り入れるメリットには、主に下記のようなものがあります。
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自社商品にマッチしたブランディングができる
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収益性の向上が期待できる
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販売データを蓄積できる
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消費者とコミュニケーションをとりやすい
各メリットの具体的な内容をご紹介します。
1.自社商品にマッチしたブランディングができる
D2Cは自社サイトなどを使って商品を販売するため、自社商品に合ったブランディングが展開できる点がメリットです。
サイト内のコンテンツは自由に設定できるので、商品の世界観に合わせたデザインやUI(ユーザーインターフェース)を採用できます。商品制作の裏側や開発に苦労した点などをコンテンツとして掲載すれば、より詳細な商品の情報を消費者へ提供可能です。
従来のECプラットフォームを活用した販売モデルでは、プラットフォームの集客力やプラットフォームが提供するさまざまなサービスを利用できる反面、そのプラットフォームで用意されたフォーマットに縛られてしまう部分があります。
D2Cのビジネスモデルなら販売方法を自由に決められ、独自のブランディングが可能です。
2.収益性の向上が期待できる
D2Cのビジネスモデルは、収益性の向上が見込めるメリットもあります。問屋や小売業者、販売店舗やECプラットフォームなどの中間業者を必要とせず、中間マージンを軽減できるからです。
たとえば、靴を製造するメーカーで問屋に商品を卸し、販売店舗で商品を販売していた場合、商品代金から製造原価や問屋・販売店舗の手数料を差し引いた金額が自社の粗利益となりますが、D2Cで自社サイトから商品を販売した場合、製造原価や諸経費を除いた金額を自社の粗利益とすることができます。
結果、手数料などの中間マージンや流通コストを削減でき、自社の収益性の向上が期待できます。
3.販売データを蓄積できる
D2Cは販売データを自社で蓄積しやすい点もメリットです。自社サイトなどで商品を販売するため、消費者のサイト内での行動、滞在時間、流入経路などの情報を細かく収集できます。
どのような性別、年齢層の消費者が、何をいつ購入したのかというデータを蓄積できれば、消費者のより詳細なニーズや購入傾向を分析できます。分析した結果を、今後の商品開発やマーケティングに活用することで、売上拡大に繋げることも可能です。
4.消費者とコミュニケーションをとりやすい
D2Cは直接商品を販売するため、消費者との距離が近く、コミュニケーションをとりやすい点も特徴です。消費者の生の声に耳をかたむけ、消費者の声に寄り添った商品を作成し、顧客の満足度が上がるといった良いサイクルをつくりやすい側面があります。
近年、消費者のニーズは「大量生産・大量消費」から、自分にとって使いやすい、自分の価値観と合った商品へと移行する傾向にあります。D2Cはこのような消費者の変化にも対応しやすいビジネスモデルと言えるでしょう。
D2Cのデメリット
D2Cには多くのメリットがある一方、いくつかのデメリットもあります。ここでは、D2Cのビジネスモデルを自社に取り入れる際に注意したいデメリットを説明します。
1.初期コストがかかる
D2Cでは自社サイトの構築や販売方法、配送方法の確立など、初期コストがかかります。そのほか、集客にかかる費用のコストや、商品やサービスが認知されるまでの時間的なコストがかかる点にも注意が必要です。
2.販売のノウハウが必要
D2Cは消費者へ直接商品を販売するので、販売のノウハウが必要となります。具体的にはどのような売り方をし、どのようにブランディングするのか、クレーム対応はどうするのかなどの点です。
特に、これまで商品製造だけを行なっていた事業者の場合、上記のような販売のための準備が必要となる点には注意しましょう。
D2Cの取り組みが上手くいった事例
新しいビジネスモデルを導入する際には、先行して取り組んだ事業者の事例を参考にすることが近道です。ここでは、D2Cの取り組みが上手くいった事例を2つご紹介します。
1. ライブ配信を活用したファッションブランドの事例
1つ目の事例は、ライブ配信を活用したファッションブランドの事例です。あるファッションブランドでは自社のECサイトを立ち上げるとともに、Instagramに公式アカウントを開設しました。
D2Cは商品の認知度をどう高めるかが課題のひとつです。このブランドではInstagramのアカウントで毎日インスタライブを行い、自社の商品を着たモデルに商品を紹介してもらいつつ、視聴者と積極的にコミュニケーションする施策を実施しています。
結果、自社のファンやInstagramのフォロワーを着実に増やし、ブランドや商品の認知度を高めるとともに、売上へとつなげています。
2. 自社商品の新たな使い方をD2Cで提案した金属加工企業の事例
2つ目の事例は、工具箱や収納ボックスなどをてがける金属加工企業の事例です。この企業では、D2C用の自社サイトを構築し、サイト内で工具箱のデザイン性の高さや工具を入れるのとは別の使い方などを積極的に発信しました。
商品自体はもともとあるものを使い、自社サイトを使って商品の新たな使い方を提案することで、顧客層を広げていったわけです。結果、企業が提案する使い方、商品の世界観に共鳴する顧客がリピーターとなり、売上の増加へとつながっています。
D2Cでおさえておきたいポイント
最後に、D2Cを実際に行う時におさえておきたいポイントを紹介します。
1. 消費者とのコミュニケーションを大切にする
D2Cの大きな特徴は、消費者との距離が近いことです。商品の世界観やブランドイメージ、商品をどのようにライフスタイルに取り入れられるのかなどを積極的に発信することで、自社商品の見込み客を醸成できます。
また、情報の発信だけでなく、消費者の生の声に寄り添い、商品開発やマーケティングに活かすことも重要です。消費者とのコミュニケーションを大切にし、商品に反映していくプロセスにより、自社商品やブランドのファンとなる顧客を育てていくことができます。
2. 商品の販売だけでなく「体験」を提供する
近年、消費者の購買行動は「モノ」から「コト」へと移行しつつあります。D2Cでは、このような消費者の変化に対応することも大切です。
たとえば、自社サイト内に商品のより詳細な部分がわかる画像や動画を設置すれば、消費者は店舗で商品を手に取り、お買い物を楽しむような感覚で商品を購入できます。
また、商品制作のこだわり、開発に至ったストーリーなどを商品とともに掲載すると、消費者は商品の背景まで楽しみながらお買い物をできるでしょう。
D2Cが注目されているひとつに、消費者に商品の販売だけでなく「体験」を提供できる点が挙げられます。D2Cを自社に取り入れる際には、このような点への配慮も必要です。
D2Cとの親和性が高いライブコマースならRakuten DRAGON
消費者の購買行動の変化に合わせ、D2Cのビジネスモデルとともに注目されている手法がライブコマースです。ライブコマースはライブ配信で商品を紹介し、視聴者とリアルタイムかつインタラクティブ(双方向)にコミュニケーションしながら直接商品を販売します。
毎日のライブ配信でファンを増やしたファッションブランドの事例のように、視聴者とコミュニケーションできるライブコマースはD2Cとの親和性が高い手法です。また、消費者に直接商品を販売する点ではD2Cと共通しています。
たとえばRakuten
DRAGONなら、ライブ配信機能で手軽にライブコマースを実施できます。配信サポートサービスがあるので、比較的気軽に始められる点も特徴です。配信後はアーカイブ(録画動画)として動画を残せ、アーカイブでも商品を販売できます。
D2Cのビジネスモデルを行う場合、消費者とのコミュニケーションや商品・サービスの認知度向上が欠かせません。D2C推進のひとつの方策として、Rakuten
DRAGONのライブコマースを活用してみてはいかがでしょうか。
まとめ
D2Cは商品の生産者や製造者が、自社のECサイトなどで直接消費者に商品を販売するビジネスモデルです。商品のイメージや世界観、詳細な情報を消費者に伝えやすく、販売データや消費者の生の声を得やすいメリットがあります。
ただし、初期コストがかかる、販売のノウハウが必要であるなどのデメリットや注意点もあります。D2Cを行う際には、このようなデメリットを踏まえた上で計画を立てましょう。
D2Cのメリットを最大限活かすには、消費者とのコミュニケーションや消費者に「体験」を提供することが大切です。ライブコマースなども活用し、自社にとって実りのあるビジネスモデルを構築してください。